芸術家 フンダートヴァッサー : オーストリア旅行記

フンダートヴァッサーは、「ウィーンのガウディ」とも呼ばれる芸術家です。

また、「百水」という雅号を持っていたりして、日本をこよなく愛していたというのがまたうれしいですね。


フンダートヴァッサーの強烈な色彩とユニークな形状の作品はウィーンの街中で見ることができ、単に飾られるだけの芸術作品としてではなく、日常生活の中で触れられ使われるものとしてフンダートヴァッサーの思想に触れることができます。


「フンダートヴァッサーハウス」は、外観がとてもカラフルでデザインも大胆な建物です。

これがウィーンの市営住宅で、実際にここで生活している人々がいるというのがうれしい驚きですね。

そんなわけで内部には入れませんが、外観だけでも見る価値はあると思います。


フンダートヴァッサーハウスから歩いて２〜３分のところに「クンストハウスウィーン」という美術館があります。

フンダートヴァッサーの作品が２・３階に展示され、４階は企画展の会場になっています。

クンストハウスウィーンの内部の通路などは平坦ではなく、大地のように起伏があったりうねりがあったりしてとても不思議な感覚を覚えます。

フンダートヴァッサーの「大地との触れ合いを日々の生活の中に求めて…」という思想を、こういったところでも体感できます。

クンストハウスウィーンの入場券は通り一遍な四角ではなくパズルの１ピースのような形をしていて、しかも１枚１枚違っています。

とてもユニークですね。旅の記念にもなります。


フンダートヴァッサーの作品の中で私がもっとも驚き、また感銘を受けたのは、ウィーンのゴミ処理場です。

日本のゴミ処理場といえば無機質なコンクリートの煙突が立っているだけの、なんのおもしろみもない施設ですが（フンダートヴァッサーの作品である大阪舞洲ゴミ処理場は別として）、このゴミ処理場は遊園地かと思うくらいカラフルで遊び心溢れたデザインです。